(略) ・・・辻川幸一郎氏 ・・・e-Spirit 辻川監督の子供時代をお聞きしたのですが? 本とかテレビとか好きな、インドアなタイプの子供でした。家にはSFの本が多くて、筒井康隆とか星新一とか読んでいました。 発想力のもとは子供時代に培われていたのかもしれませんね いえ、そんなたいしたものではありませんが…。 どんな感じのものを描いていたんですか? SFっぽい感じ。漫画というよりはストーリーがあってそれに挿絵のような感じで絵がついているようなものです。ある漫画家の影響をかなり受けてましたが。とにかくストーリーを作るのが好きだったんですね。 映像の仕事に就くきっかけは? 友人にミュージシャンがいたのでそれがきっかけで、CDのジャケットのデザインをしたりしていました。 アイディアが面白いといわれて評判もよくて、そのうちに雑誌のエディトリアルデザインなどをするようになりました。 そんな時に友人だった、コーネリアスの小山田君から「ライブのときに流す映像を作って欲しい」と頼まれたんです。 映像の編集の経験とかはあったんですか? いえ、ほとんどなかったです。だから、それこそ秋葉原に行って、「映像を編集するにはどうすればいいんですか」とか聞いて。 なんとか機材を揃えて手探りでやり始めました。 |
個人的にはどんな映像に惹かれますか? 極端に過剰だったり、思ってもいない方向に行ってしまっているものとかは好きですね。 自分の作品でそういう「アンコントロール」なものを感じるときはありますか? これはこうなるしかなかったんだなと感じることはありますね。 そうした感覚は監督の作品の世界観にも通じるものです ある意味そうかもしれません。 作品を観た人の反応は気になりますか もちろん気になります。でも、確実に伝わるということを前提にはしていません。 |
作品を作る上で大切にしていることどんなことですか? そうですね、僕が一番苦手なのは「分かっているつもり」になって作るコトですかね。“今の時代はこうだから、こんなのがウケますよ”的な。世の中をコントロールできている つもりになっている感じが嫌なんです。 それは表現するうえで「確実」とか「絶対」というものはないと? なんというか、僕は自信満々で疑いがない視点はもたないようにしています。 曖昧なものを受け入れたり、それに翻弄されるということは疲れませんか? 疲れます、すごく(笑)。 キャスティングについてはどうですか? 一言でいうと「存在感」でしょうか。世界観にあっていることは大切ですが、マッチしていなくても、 どれだけ作品に「ゆらぎ」を与えてくれるか。ということを気にします。 現場ではどんな演出や演技指導をされるんですか? 僕はテイクを重ね切れないタイプなんです。出演者の人に気を使ってしまって、トコトンまで追い込んだりできない。コントロールしたくないという気持ちもありますし。人ってすごく深いものだと思うからそれを引き出すことができたらとは思いますけど。 今後挑戦してみたいことなどはありますか? この前映画を作ってすごく面白かったので、今度は脚本も書いてみたいなと思っています。 |
今回のCMではどのような世界観を表現したかったのですか? 電通の崎卓馬さんの企画だったのですが、崎さんから「リアルな絵本の世界観」にして欲しいという企画だったので、その世界観をだせるように演出しました。 出演している男の子のポイントはどのようにとらえていましたか? ただかわいい子ではなく、おとぎ話にでてきそうな不思議な雰囲気の子供に出演して欲しいと思っていました。 撮影の時に困ったことなどありましたか? 子供なので、高いところが苦手とか、グラグラしているのが怖いとか子供ならではの事情があったのですが、がんばってくれていい絵が撮れました。 |
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